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医療従事者の皆さまへ

このたび、筋ジストロフィー患者さまの患者情報登録が始まりました。患者情報の登録は、疾病の研究や治療法の開発の促進を目的としております。
担当医の皆さまには、お忙しい日常診療の中で登録に必要な情報提供などお手数をおかけすることは大変心苦しいのですが、本登録の主旨と意義をご理解の上、ご協力賜りますようお願いいたします。

筋ジストロフィー患者登録の目的

筋ジストロフィーに関する研究は非常に進んでおり、近い将来には、新しい治療法が開発され、臨床試験/治験が始められようとしています。今後開発されるであろう治療法には、特定の遺伝子変異に対応した遺伝子治療も含まれると予測されます。稀少疾患である筋ジストロフィーで、更に特定の変異を有する患者さまの数はきわめて限られるため、臨床試験/治験を円滑に進めるためには、対象となる患者さまを速やかにリクルートするシステムの構築が重要と考えられます。このような目的のため、ヨーロッパを中心として、現在世界的な患者登録システムが構築されつつあります。私たちは、本邦でも世界同時治験を含む臨床試験/治験を遅滞なく実施するために、患者登録システムの構築が必要と考えました。
このようなシステムは、臨床試験/治験を円滑に進めるだけでなく、疫学的研究、治療法・治療薬の開発など様々な分野に貴重な情報をもたらし、そのことにより疾病の研究や治療法の開発が促進される効果も期待されます。

登録できる患者さまについて

本登録システムに登録できるのは、遺伝子変異が確立した男性ジストロフィン異常症(デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィーなど)の患者さまです。

すでに、ジストロフィン遺伝子変異が確立している患者さまの場合には、患者さまに登録に必要な書類を手に入れていただいた上で、先生には患者さまがお持ち頂いた登録用紙の必要事項をご記入いただくだけで構いません。また、その際には遺伝子検査結果のコピーが必要になりますので、患者さまがお持ちでない場合にはお渡しください。

ジストロフィン遺伝子の一部のみを検索(multiplex PCR法, FISH法など)して、欠失/重複の存在が判明している患者さまの場合は、登録には欠失/重複の両端が明確にされていることが必要ですので、この点に注意してください。

現時点でジストロフィン遺伝子の変異が確立してない患者さまについては、保険診療で行うことのできるMLPA法で全エクソンを御検索ください。MLPA法(Multiplex ligation-dependent probe amplification法)で遺伝子変異が確定できなかった患者さまは、ジストロフィン異常症であることを確認するため、原則として筋生検によるジストロフィンの免疫学的検索が必要です。筋生検で、ジストロフィンの欠損が認められた場合には、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 神経・筋疾患患者登録センター遺伝子解析部門(以下、遺伝子解析部門)において、ジストロフィン遺伝子のシークエンス解析を受けていただき、そこで遺伝子変異が確定した場合には、登録いただくことができます。

また、MLPA法で単独エクソンのみの変異がみられる患者さまも、筋生検を行う必要はありませんがシークエンス解析をお受けいただきます。

なお、遺伝子解析部門でシークエンス解析を行われる際には、仮登録の形でご登録いただくことができますので、すでに遺伝子変異が分かっている患者さまと同様に、先生には患者さまがお持ちいただいた用紙にご記入いただきお渡しください。

登録の方法について

この登録システムは、原則として患者さまご自身の手で、患者情報登録部門に登録に必要な書類一式をお送りいただくことで行われます。したがって、先生方には、患者さまがお持ち頂いた患者登録用紙の記入に必要な情報の提供・記載・記載内容の確認をお願いします。 この際に、遺伝子検査の結果の確認のため、その結果が記載されている原本のコピーを患者さまにお渡しください。

なお、申し訳ありませんが、患者情報提供用紙記載のための情報提供に対する特別な費用請求はできませんので、通常の保険診療と同様に取り扱いいただきますようお願いします。MLPA法により遺伝子検索を実施した場合は、その結果説明の際に遺伝カウンセリング料が保険請求可能です。

最終的にお送り頂いた登録情報に何らかの不明な点や不備があった場合には、患者さまご本人及び先生方に、ご確認をさせていただくことがございます。患者さまには、登録への同意書において、主治医の先生に直接問い合わせする場合があることのご同意をいただいています。このような問い合わせにご同意いただける場合は同意書に御署名いただければ幸いです。

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 神経・筋疾患患者登録センター遺伝子解析部門でシークエンス解析が必要な場合には、患者情報登録部門の手続きとは別途の手続き、書類作成が必要になります。シークエンス解析は、新たな遺伝子診断を行うことになりますし、採血を行い検体を遺伝子解析部門にお送りいただく必要があります。シークエンス解析の一連の手続きは、主治医の先生方に行っていただく必要があります。お手数をおかけすることは大変心苦しいのですが、本登録の主旨と意義をご理解の上、ご協力賜りますようお願いいたします。

登録の流れ

登録用紙のダウンロード

登録する情報の内容について

患者さまの連絡先や身体状況、日常診療で行われている検査結果、遺伝子診断を受けて判明している遺伝子変異について、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 神経・筋疾患患者登録センター患者情報登録部門へ登録していただきます。登録する内容には遺伝情報など高度の個人情報が含まれます。本登録システムでは情報の登録は患者さまが自身の自由意思に基づいて行います。ただし、登録内容には、検査データなど患者さまだけでは正確に記載することが困難な内容も含まれます。担当の先生には、ご面倒をおかけしますが、患者登録用紙への正確な記入ができるよう、ご協力ご確認をお願いする次第です。

登録された情報の使われ方について

ご登録いただく患者さまの情報は、遺伝子解析の結果を含む個人情報でありますので、厳重に管理いたします。登録情報が公開される場合には、いかなる場合であっても、それぞれの患者さまを特定できるような情報を公開することはありません。

本登録システムの目的は、新たな治療法の開発のために、患者さまに対する有効性や安全性を検討するための臨床試験/治験を効率よく行うことを目的としています。登録された情報は学術的な意義だけでなく、臨床試験/治験を計画して実行をしようとしている研究者の方々、薬の開発をしようとしている製薬企業の方々にとっても重要です。学術的な場(学会や研究班の会議、論文投稿など)以外での情報の公開に関しては、情報公開のための委員会をつくり、十分に議論された後に、そこで承認を受けた場合のみに情報が公開されることになります。現時点ですでにヨーロッパを中心とした世界的な患者登録システムがあります。筋ジストロフィーは、患者さまの数が非常に少ない疾患ですから、世界的な規模での協力が必要になります。したがって、今後は日本の患者さまの情報についても、世界的な登録システムへ登録することも想定されています。

お問い合わせ先
〒187-8551 東京都小平市小川東町4丁目1番1号
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター TMC
神経・筋疾患患者登録センター(Remudy)患者情報登録部門
電話・FAX:042-346-2309  E-mail:remudy@ncnp.go.jp