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先天性筋疾患とは

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 生後間もなく、あるいは幼少期から「筋力が弱い」、「体がやわらかい」などの筋の症状を認める疾患です。出生時に呼吸障害を認めたり、乳児期の運動発達が遅かったり、本来なら歩行を獲得している時期でも「まだ歩けない」といったことで病院を受診されることもあります。呼吸や心臓も筋で動いているので、筋力の症状のほか、呼吸や心臓の症状を伴うこともあります。また背骨が彎曲する、関節が硬くなるという症状を認めやすい疾患もあります。どんな症状を伴いやすいかについては病型により異なります。症状の進行の程度も、進行性のものから緩徐なものまで様々です。
 先天性筋疾患のなかには、「先天性筋ジストロフィー」、「先天性ミオパチー」、「筋原線維ミオパチー」、「先天性筋無力症」、「脊髄性筋萎縮症」、「筋強直性ジストロフィー」が含まれます。

 本登録システムは、これまでに登録システムがなかった疾患を対象としています。「先天性筋ジストロフィー」、「先天性ミオパチー」、「筋原線維ミオパチー」、「先天性筋無力症」、「その他の先天性筋疾患」と診断されている患者さんが対象となります。「先天性筋ジストロフィー」のなかの「福山型先天性筋ジストロフィー」や「筋強直性ジストロフィー(先天性)」、「脊髄性筋萎縮症(とくにI型、II型)」も先天性筋疾患に含まれますが、これら3疾患については個別の登録システムがございます。そちらにご登録をお願いします。

先天性筋疾患の症状

 出生時ないし乳児期からの力の弱さ、体がやわらかいといった症状、または発達段階における運動発達の遅れ、といった筋の症状を主体とします。筋の症状以外にも、呼吸障害、心合併症(心筋症、不整脈など)、背骨が彎曲する、関節が硬くなる、ミルクののみが悪い、摂食不良などの症状を認めます。知的障害やてんかんを合併する病型もあります。重症度は、出生時から呼吸障害が重症で気管切開、人工呼吸器管理が必要な例、哺乳不良や摂食不良のため経管栄養や胃瘻造設を要する例から、運動発達の遅れがあるも極めて緩徐で、運動が苦手といったことから診断される軽症型まで症状の程度は様々です。診断を確定し、それぞれの症状をみとおし対応していくことは大切になります。


先天性筋疾患の診断

 筋の症状や体のやわらかさ、特徴的な顔つき、その他の合併症や診察所見から先天性筋疾患を疑います。症状が非常に似通った疾患もあるため、診察所見のみで診断を確定することは困難です。診断にあたっては、まず血液検査、筋電図検査、骨格筋画像検査などが行われます。これらの検査結果から先天性筋疾患が疑わしい場合には、さらに精密検査が必要になります。診断の確定には、筋生検という筋組織を採取して、顕微鏡で筋組織の構造を確認する検査が必要になりますが、いくつかの疾患では遺伝子検査で確定診断されるものもあります。診断や検査法については、主治医の先生とよく相談してください。


先天性筋疾患の治療

 これまでに根治的な治療はみつかっていませんでしたが、先天性筋疾患のなかでも疾患によっては、病態にもとづいた新規治療が開発されてきています。将来的には治験が行われる疾患もあると考えられます。筋の症状に対しては、リハビリテーションで関節の拘縮を予防することや、歩行機能を維持するため、病状にあった装具などを用いることも大切です。また、疾患ごとにおこってきやすい合併症は異なります。呼吸障害に対しては人工呼吸器を導入したり、痰を出しやすくしたりする呼吸リハビリテーションも有効です。心臓の症状に対しては、お薬が処方されることもあります。体重の維持や栄養管理も重要です。これらは根治的な治療ではありませんが、生活エリアの拡充や、生活の質を高めるのに大切な治療です。合併症を念頭においた定期的な検査を行い、早めに対応することが大事です。